万一の病気・事件・事故に備えて

多額の治療・救援費用を 請求されることも

海外赴任や海外留学など海外に長期間滞在していると、日本と生活・労働環境などが異なるため、健康に自信があっても思わぬ病気にかかることがあります。
 
 細心の注意を払っていてもケガをしたり事故やトラブルに巻き込まれたりすることも少なくありません。突然の病気やケガで高額の医療費を請求されたり、事故や盗難、トラブルなどで多額の損害を被ったりした例が多数報告されています。

 

海外長期滞在者の万が一の補償として、海外旅行保険への加入は避けて通れない問題です。


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マラリアで入院、家族が日本から駆け付け1,500 万円?

保険会社には、病気や事故で請求された費用の事例として次のようなケースが報告されています。
 

マラリアで現地の病院に入院し日本から家族が駆けつけた=治療・救援費用として約1,460 万円

 

ホテルへ向かう途中、歩行困難になり現地で治療を受けた後、看護師同行のうえ日本に移送された=治療・救援費用として約940 万円

 

ホテルのバスタブの水を溢れさせたため下の階が水浸しになり、カーペットを張り替えた=個人賠償責任として約71 万円

 


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救急車の利用は有料が一般的

日本では救急車の利用は無料ですが、海外では多くの都市が有料サービスとなっています。
 

例えば、米・ロサンゼルスでは基本料金が日本円で約3 万円~ 5 万円ですが、基本を超えると走行距離に応じて料金が加算されたり、追加装備などによっては追加の費用が必要になったりします。 

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日本の健康保険だけでは補償が不十分

海外の病院で受診・治療を受けた場合の医療費は、現地で全額負担した後、日本の健康保険に請求できます。
海外の病院から診療報酬明細書を発行してもらい、日本の社会保険事務所に提出すると、日本の病院で受診・治療を受けた場合と同じ<診療報酬>に見合う金額が払い戻されます。
しかし、日本の支払基準が適用されるため、日本と同じように7 割が払い戻されるとは限りません。
また、請求書類に現地語の和訳を添付するなど手続きに時間がかかるほか、救援者・賠償責任・携行品損害などの補償がないなど補償は万全でありません。


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病気や事件・事故に巻き込まれる件数は増加基調

海外で日本人が病気になる疾病率、多発する犯罪などに巻き込まれる事件、日常生活におけるさまざまな事故やトラブルなど、いずれも日本人の海外渡航者数に比例して増加基調( 下記2015 年の統計参照>>)にあることから、各保険会社では病気や事件・事故、トラブルなどをカバーする各種のサービスプランを提供しているので、それぞれの事情に合わせて選択するとよいでしょう。
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「個人包括賠償責任保険」とのセットで安心

例えば、海外旅行保険に個人包括賠償責任保険をセットした海外長期滞在者向け保険では、事故によるケガが原因で死亡した場合の「傷害死亡」、後遺障害が生じた場合の「傷害後遺障害」、治療費の支払いや日本から親族が現地に赴く場合の「治療・救援費用」、他人にケガをさせたり他人のモノを壊したりした場合の「個人賠償責任」、家財や身の回り品が盗まれたり壊れたりした場合の「生活用動産」、現地自動車保険(対人・対物)の超過分や失火により借家を全焼させてしまい法律上の損害賠償責任を負った場合の賠償金をカバーする「個人包括賠償責任保険」などが補償内容となっています。
そのほか、航空機の遅れで生じた宿泊費や食事代を補償する「航空機遅延費用」、オプションとして緊急時に日本に一時帰国した際の交通費や宿泊費を補償する「緊急一時帰国費用」なども設定されています。


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キャッシュレスや日本語対応サービスも

こうした海外駐在員・留学生保険は、

  1. 長期入院した場合の家族や親族の渡航費用、携行品の破損・盗難、第三者への賠償をカバーするなど補償内容が幅広いた め安心できます。
  2. 保険会社の提携病院で治療を受ける場合、立替払いの必要がなくキャッシュレス対応が可能
  3. 日本語での電話対応サービスが受けられる―などのメリットがあります。

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歯科治療や既往症は給付の対象外

注意点としては、歯科治療、妊娠・出産費用、持病を含む既往症については、ほとんどが保険給付の対象外となっています。なお、歯科治療や既往症をカバーする長期(1 ヵ月超)の保険は発売されていません。詳細は各保険会社へ。


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■海外で解約すると再加入、更新ができない

海外駐在員・留学生保険に加入するには、本人が日本国内で申込書に署名するなど出国までに加入手続きを済ませ、帰国予定があることが条件となっています。
したがって、出国後の海外からは加入できないので注意が必要です。なお、保険料は「口座振替」ができません。クレジットカードの場合は、「円建て」のカードなら使用できます。どちらにしても、加入手続は2 週間ほどかかるので、海外から一時帰国して行なうのもかなり難しいのが現状です。
海外で保険が切れた場合の更新も海外からはできません。
こうした点を考慮して、保険期間は海外に駐在する期間一杯にかけておくことをお勧めします。例えば、海外に3 年間駐在予定の場合は、保険期間を3 年間にしておくと安心です。帰国が早まった場合、保険料は月単位で戻ってくるので「掛け損」はありません。


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